「にわかに、ってのはね、急に、とか突然、って意味だよ、カイル」
「へ〜。そうなんだー」
「カイル・・・・お前は、緊張感ってものがないのかっ!!」
ナナリーに説明をうけ、納得しながら頷いたカイルにロニが思わずつっこみをいれた。リアラは苦笑いしている。
「無駄だろう。あのスタンの息子だ・・・」
「酷っ!」
ジューダスに諦めにも近いつっこみを入れられると、カイルは声を張り上げた後「ていうか父さんもかよ!」とスタンに大変痛いつっこみをいれてきた。
あいつと並んで緊張感をなくしてた、としらっと答えるジューダスに、カイルだけでなくロニまでもががくりと肩を落とした。
my way fo living 59
〜ミクトラン嫌いはご注意〜
「ていうかよぉ、ジューダスもわかんねえのか?のこと。お前一緒に旅してたんだろ?」
気を取り直してロニがジューダスに問いかけると、ジューダスはばつの悪そうな顔をした。
「・・・知らん。大体あいつは、ヒューゴに連れてこられただけだったし、気付いたら屋敷にいてなりゆきで行動していただけだ」
「冷たいジューダスっ。あんなに仲良くしてたのにぃ〜〜っ!って、がここにいたらやってると思うよ」
カイルが体をしならせて言うと、一瞬、しんと静まり返った後にロニとジューダスが噴出した。
「ブハッ!!カイルっ!お前それ、の真似か!!?」
「・・・似てるな・・・っ」
『あとは、貴方の愛はそれほどのものだったのね!で、シメですね』
「あ!わ、笑うなよ二人とも!!」
大爆笑するロニと、シャルティエの追加でさらに笑いを堪えて震えるジューダスにカイルがつっこみを入れた。
後ろではリアラとナナリーも笑っている。わいわいと盛り上がっていると、急に、リアラが「あ!」と声をあげた。
「の気配、みつけたわ!」
「なんか電波拾うみたいだね」
「カイル・・・」
「あー!ご、ごめん!!冗談だから!冗談!」
両手をぶんぶん振って弁解をするカイルににこっと笑い返すと、リアラは「そうよね」と言葉を返した。
「電波系といえばカイルだもの」
「リアラ・・・」
「あ!ご、ごめんなさい!私、つい口が滑って・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・。嫌な癖が移ったな・・・フィリアめ」
リアラの言葉に全員が沈黙すると、最後の最後にジューダスがチッと舌打ちしながらぼそりと愚痴をこぼした。
そんなジューダスの言葉に反応したのは、女好きのフラレマン、ロニだ。
「え?!な、なんだよ!フィリアさんてこんなだったのか?!」
「ああ。あいつは・・・・隠れて一番たちが悪かった」
青い顔をしてげんなりするジューダスを見て、ロニまで青くなりながら「女って・・わからん」と引いていた。
そんなロニにはナナリーからの関節技がプレゼントされたが、普段と変わらないのであえて省略しよう。
とにかくの気配を見つけたリアラは集中すると、ペンダントに力を集めるように光を放ち始めた。
真っ白くなって目を閉じてすぐ、先ほどのようなでこぼこの地面と違った足元の感触に、ジューダスはゆっくりと目をあけた。
「・・・・。ここって?」
「なんか見たことあるような・・・」
「ノイシュタットだ。・・・18年前のな」
首をかしげながらあたりをきょろきょろ見回すカイルたちに、ジューダスが暗い表情をしながら説明をいれた。
ここはある意味、の故郷である。
それと同時に、一番辛い場所でもある。
それじゃあどこにいけばいいんだろう?と首をかしげるカイルたちに「行くぞ」というと、ジューダスはさっさと歩き出した。
「ジューダス、が何処にいるか分かるの?」
「あいつがこの街でいるところといえば二つ・・・・・イレーヌの屋敷か・・・・」
と、いってジューダスが立ち止まった先には、子供たちと楽しそうに遊ぶの姿があった。
姿は18年前。ねずみ色のコートは、前の服装に戻っていた。
「ほーれこっちだー!」
「あー!まてよ!鬼は10秒数えるのー!」
街の一角に範囲を定めて鬼ごっこをしているのか、小さいのから大きいのまでいる子供たち全員と、は走り回っていた。
そんなの姿を見ると、ロニは目を離さないままジューダスに「なあ・・・」と声をかけた。
「教えてくれよ、のこと。・・・・俺たち、何も知らないんだから、よ」
ちらりとジューダスの顔を見て言葉を濁したロニに、ジューダスはため息をつくと「そうだな」と返事を返した。
「ヒューゴを通して聞いた話だからどうかは分からないが・・・ノイシュタットの郊外で倒れていたところをオベロン社の幹部に拾われ、僕のところにくるまでの1ヶ月間、二人のオベロン社幹部に世話になったらしい。・・・それが、イレーヌ=レンブラント。そして、バルック=ソングラム」
「ちょっとまて!その二人ってまさか・・・・」
「そうだ。神の眼の騒乱の時、ヒューゴと共に手を組んでダイクロフトに乗っていた・・・あの二人だ」
ジューダスの説明の途中で驚いて声を上げたロニに、ジューダスは顔を曇らせながら答えを返してやった。
そんな、と驚くと、カイルは続きを要求してきた。
「イレーヌは元々ここの支部の担当、バルックはカルバレイスの担当だった。あいつにとってこの二人は、母親と父親のようなものだったな」
「だから、石碑の時にあんなに泣いて・・・・」
リアラがうつむきながらつぶやくと、ジューダスは少し間をおいてからまた喋り始めた。
「その後、あいつはダリルシェイド・・・・僕のいた屋敷だが、そこに来て住むことになった。ヒューゴの計画の内にもりこまれたのかどうかは定かではないが。とりあえず僕と共に働くことになり、1ヶ月したころ、スタンたちを捕まえにいく仕事が回ってきたんだ」
「ちょーっとまった!捕まえるって、父さんたち!?」
物騒な言葉がジューダスの口から出ると、ロニが声を上げる前にカイルがストップをかけた。
怪訝な顔をするジューダスにカイルが問いかけると、ジューダスはああ、と一人で納得し、「聞いて無いのか」とカイルたちに逆に返した。
「ルーティはマリーと組んで、レンズハンターをしていたんだ」
「それは知ってるよ。でも捕まえるって・・」
「はぁー・・・・・・・あいつは、レンズハンターとは名ばかりにダリルシェイドで管轄している神殿に入り込み、そこに安置されていた財宝を金にして売るために盗んだんだ。そこで、手をかしたのがスタンだ」
「・・・・・」
「は・・・はは・・・・・母さん・・・・・」
ため息をつきながら言ったジューダスの言葉に、カイルは笑うしかなかったようだ。ロニも顔を引きつらせている。
「とにかく、それで捕まえたあいつらはソーディアンを持っていて、それをヒューゴが利用して使いにだしたんだ。そのころ丁度、ストレイライズに異変があったと報告があってな。安置されていた神の眼が盗まれていて、そのまま奪還任務に入ったんだ」
「へぇ〜。それで、ジューダスは父さんたちと旅に出たんだ。あれ?でもまって?そうすると歴史が・・・」
「・・・その旅で神の眼を奪還したあと、僕らはちりじりに別れた。みんなもといたところに帰ったんだ。そして僕はヒューゴと共に神の眼を盗み・・・・・・あとは、歴史の通りだ。というか、あのあとどうなったかの詳しい話は、僕も知らない」
最後の方はさすがに言いにくかったのか、ジューダスは低い声で言った。
カイルたちが投げる言葉も思いつかないのか、おろおろとしていると、丁度遊んでいるたちの上の方―――階段を登った中央区の付近から、ジューダスと同じ声が降ってきた。
「おい」
「あ、リオン!」
「りおんだー!」
「りおん遊ぼー!」
現れたのは、18年前のリオン。声に気付いて顔を上げたを筆頭に、不機嫌に顔をしかめるリオンに子供たちも次々声をかけていった。
「・・・・大人気だな、お前」
「うるさい」
ほほえましいのかそうでもないのか、とりあえずそんなリオンと子供たちの様子を見て、ロニが呆けた声でジューダスに言った。
もちろんジューダスはしかめっ面でつっこみだ。
「さっさと来い。まったく、人に全部押し付けて仕事サボって」
「何言ってんだよ。マリアンさんの手伝いするのにさりげなく残ったのはリオンなんだから、リオンが悪いだろ?」
「そーだそーだー!」
「リオンお手伝いしてたのー?」
なにをしてるのかと思えば、とつながるはずだった言葉は、の見事な返しによって打ち消された。
面白がって野次を飛ばす子供たちとの声に、リオンの表情は段々と変わっていく。そして短気な彼は、ついに
「ピコハンッ」
「ッギャーーー!!」
「うわ!変なの落ちてきた!」
「が倒れたー!」
リオンが晶術を唱えると共に、の頭に特別効果つき(量が増える)のピコピコハンマーが落ちてきた。子供たちは大喜びだ。
「・・・・・なあ、ジューダス」
「煩い」
ロニが何か言う前に、ジューダスはさっさと釘をさした。そして向こうでは、頭を抑えるをフンとリオンが鼻で笑っている。
すると、そんなリオンの横に和やかな空気をまとった、黒い髪の男性が現れた。
「、そろそろ戻っておいで。彼らもくるころだよ」
「あ、ヒューゴさん!はーいわかりましたー☆」
すぐさま立ち上がって元気よく返事を返したを、リオンはギロリと睨んだ。
にこっと笑みを浮かべてヒューゴがいなくなると、リオンの殺気だけが残るその空気にが竦みあがった。
「い、今行くよ坊ちゃん!」
「だから、その呼び方をするな!」
「じゃ、みんなまたねーバイバーイ」
リオンのつっこみを無視すると、は子供たちに手を振って別れ、すぐ横にある階段を登っていった。
後をおいながら、ロニが、不機嫌そうに顔をしかめるジューダスにまた声をかけた。
「今のがヒューゴか?」
「・・・・そうだ。正しくは、というか・・・恐らくは、ミクトランにのっとられていたヒューゴだ」
「ミクトラン?あの、天地戦争時代の?」
終わりそうに無い質問責め攻撃に「質問は後だ」と一言言うと、ジューダスは走る速さを少し上げた。
「!リオン!」
「おー!スターン!ルーティにマリーさんにフィリアにジョニーさんにチェルシーにガングロ!」
「ガングロはもうやめてほしいのだがな」
「そうです、酷いですぅ!」
「よー☆元気にしてたかー!」
階段を登りきると、とリオンは港からぞろぞろ歩いてきた集団に声をかけられていた。
大声で答えて手をふるとは裏腹に、リオンはフンと鼻であしらう程度だ。その豪華なメンバーに、カイルたちは「えーっ?!」と目を見張っていた。
ジョニーはと同じように手を上げて大きく振ると、全力疾走してに抱きついた。もかなり大喜びだ。
チェルシーとウッドロウのつっこみは悲しくもシカトされている。
こんな二人とはまったく逆で、顔をあわせた瞬間、嫌味の言い合いをする二人までいる。
ルーティはリオンの前まで来ると、顔を見るなりはんっ、と嘲笑った。
「相変わらず、生意気な面ね〜」
「お前こそ、いつまでへそなんてだしてるつもりだ?」
「う、うっさいわよ!!あたしだってまだまだ若いんだからね!」
「も〜、二人とも素直じゃないなぁ。あえて嬉しいなら嬉しいって言えよー」
「「うるさい!お前(あんた)は黙ってろ(なさい)!!」」
苦笑いしながら二人に声をかけたスタンは、息のあったルーティとリオンに痛く返され、一人いじけて地面にのの字を書き始めた。
そんな3人のやりとりに回りは大爆笑だ。
「あれ!?オッサンいたの?!」
「っとにテメーは失礼なガキだなコラッ!」
「ギャハハハハ!!」
「バティスタ、弱いものいじめはいけません!」
フィリアの隣にさりげなく立っていたバティスタにようやく気付くと、は心底顔を驚かせながら指をさした。バティスタはもちろん、ヘッドロックで挨拶のお返しだ。
そんな二人の楽しいやり取りに水を差したフィリアだが、「弱いもの・・・」「いじめ・・・」と沈む煩い二人を見て、回りからよくやったと声をかけられていた。
そんなこんなでわいわい騒ぎながら向った先は、イレーヌの屋敷の庭。
桜の木が堂々咲き誇るその庭先で、マリアンとレンブラント、そして他のメイドたちがシートを引いたり食料を運んだりと準備をしていた。
「イレーヌさーーーーーーーーーん!!ただいまーー!」
「あら、お帰りなさい、、リオンくん。それといらっしゃい、スタンくんたち」
のんびり椅子に座っていたイレーヌに、はまっさきに抱きつきにいった。周りではバルックとヒューゴが微妙な表情を浮かべている。
「ちょっと、私たちはその他?」
「らしいな」
「まさか!いうなればスタンくんと愉快な仲間たちよ」
「イレーヌの奴、これでフォローだと思ってるから・・・悪く思わないでくれ」
にっこり笑いながらルーティに言葉を返したイレーヌ。こっそりフォローをいれたバルックに、スタンたちは「は、はあ・・・」と苦笑いしながら頷いた。
その後がバルックに抱きつきに言っていると、コングマンがやってきてルーティと一騒動、暴れだし始めた。
「そのでかいケツどこにいれるってーのよ!」
「バカいえ!俺のは技にあるほどイかしてるんだぞ!!」
「どちらかってーといかれテルだよね」
「珍しく上手いな」
ぼそりとこぼしたにリオンが上手い、と言っていると、聞こえていたのかコングマンが「っておいゴルァア!!」と暴れだしかけた。
が、ここはフィリアの一言でなんとか大丈夫だった。
宴会が始まると、そこはもう無法地帯状態だった。
「スターン!もっと飲みなさいがぶがぶ飲みなさい!ホーらほらほらほらほらほらほら!」
「わわっ!ルーティ!入れすぎだよってかお前飲みすぎ!」
「まあまあ、楽しそうですわね」
「お前は飲むなよ。危ないから」
「フィリアボムは今日は無いのだろう?なら、安心じゃないのか?」
「なくても危ないな。クレメンテでも投げそうだ」
「そ、それは嫌ですぅ・・・・」
と、仲間たちがわいわいやっているころ、はど真ん中でジョニーと歌いまくっていた。おかしな二人のやり取りに、メイドたちまで笑っている。もちろんあったソーディアンたちは、一つにまとまって談笑中だ。
「リオン、あなたもなにか食べる?」
「ほらリオン、美味しいプリンよv」
「・・・誰の真似だ痴呆娘」
「似てない?マリアンさん」
「全っっっっっっっっっっ然似てないな」
「長っ!」
一番最初の言葉は確かにマリアンの言葉だったのだが、いつの間に来ていたのか、反対側からがプリン片手に現れた。
思い切り顔をしかめてリオンがつっこむと、はずざっと後づさって泣き真似をした。
「よしよし、リオンにいじめられたのか?」
「ヒューゴさん・・・教育のしかた間違ってるよ!」
「うーん。そこを言われると困るなぁ」
頭を撫でてくるヒューゴに、顔を上げたがリオンを指差しながら思いっきりつっこむと、ヒューゴは苦笑いしながら返事を返し「今日もいい天気だナァ」と話をそらす。
その様子を外から眺めていたカイルたちは、どうにも手が出せず、立ちすくんでいた。
「・・・なんか、入りずらいね」
「・・・・チッ」
舌打ちをすると、ジューダスはずんずんと歩いていった。カイルたちが「ジュ、ジューダス!」と止めたが、ジューダスは足を止めない。
宴会のど真ん中を通りの後ろまで行くと、注目してくる回りも気にせずジューダスは「おい」と声をかけた。
「あれ?ジューダス?」
「そうだ、ジューダスだ。いつまでもこんなところで油を売ってないで、いい加減目を覚ませ!」
座ってヒューゴになきついていたはジューダスの方を見ると、きょとんと首をかしげた。
ジューダスはしゃがんで目線を合わせるとの肩を掴み、がたがた揺らしながら声を上げる。
「誰だこいつは?」
そんなジューダスに、真っ先に声をかけてきたのは怪訝な顔をしたリオンだった。
自分に声をかけられる、という今までに無い現象になんとも言えない感情を抱きながら、ジューダスはちらりとリオンの方を見てまたすぐに目を戻した。
「こいつは・・・・こいつは、リオンなんかじゃない。リオンは・・・」
言おうとして、ジューダスはうつむいた。は相変わらずきょとんとしている。しばらくすると、ジューダスは意を決したように顔を上げた。
「リオンは、僕だ」
しっかりと言い切ると、ジューダスは目を合わせたまま動かないとじっと目を合わせていた。
すると、横からクス、と笑い声が聞こえてきた。リオンだ。
怪訝な顔をしてジューダスがリオンの方を見ると、周りにいるスタンたちやマリアンたちも同じく笑っていた。
「そうさ」
嫌味臭くない普通の笑みを浮かべたリオンは、一言言うとジューダスに近づいてきた。
「僕は、リオンじゃない。リオンは・・・お前だ」
「!!」
言うと共に、目の前までやってきてわざわざしゃがんだリオンは、光になって消えていった。
それと同時に、ジューダスはリオンに・・・・リオンの姿になっていた。
「お帰りリオン。やっときたね」
そんなリオンに声をかけてきたのは、目の前にいるだった。リオンが驚いての方を向くと、周りからも同じような声がかかってきた。
「なにやってんのよトロいわね。いつまでも待たせてんじゃないわよ」
「そうだぜリオン。折角の宴会なんだから、楽しまなくちゃ!」
「今までくんを探しにいってたのかい?」
「さんなら探しに行かなくても、おなかがすいたら返ってきますわ」
「ふふっ、そうだな。腹がすきすぎて倒れでもしない限りは」
「違いねぇな!」
「暴飲暴食ですぅ!」
「それは熟語じゃないですぅ!」
全員言いたい放題言うと、最後にチェルシーの真似をジョニーがしてその後チェルシーとですぅですぅと言い合った。
結局リオンは「さあさあ」と流されてしまい、ぼーっと突っ立っていたカイルたちもいつの間にやら引き入れられていた。
「え、ちょ、ちょっと!」
「何遠慮してんのよロニ!あんた二十歳すぎたんだから、酒くらい飲みなさいよ!」
「え!?か、母さん、なんでロニのこと知って・・・」
「そりゃ知ってるさ。俺たちの息子なんだから」
ルーティと反対方向から聞こえてきた声に、カイルとロニは同時に振り向いた。声の先には、懐かしい金色だ。
「と、父・・・さん・・・・?」
「なんて顔してんだよカイル!って、あたりまえか。全然顔出しにいってなかったもんな。ごめんなーカイル。こんなに大きくなって・・・」
驚いた表情を顔にはりつけたままのカイルに、スタンは手を伸ばして頭を撫でると急にがしっと抱きつき始めた。
「やーだスタン、じじ臭い」
「煩いな、いいだろたまには?」
よしよしと楽しそうにカイルを抱きしめるスタンにルーティがつっこむと、スタンはいじけたように口を尖らせながら言い返した。
その後ロニまで引っ張ると、スタンは二人一緒に抱きつきはじめた。
「ス、スタンさん?!」
「今まで辛い思いさせたなぁ。ロニも、すっかり大人の男になって・・・うぅっ」
と、今度は急に泣き出したスタンに、ロニもカイルもおろおろと慌てだした。そこで乱入してきたのは、ルーティだ。
「ああ、そいつほっといていいわよ。酒飲むと泣き上戸になるの」
「は、はあ・・・」
いつものことよ、と次の瓶を開けるルーティに呆れながら言葉を返した二人は、「なんでこんな・・・?」と首をかしげた。
そこに来たのは、先ほどから入ろうにも入れなかったリアラとナナリーだ。
「カイル、ロニ、当たり前よ。ここはの夢の中なんだから」
「あ、そ、そっか・・・・」
「しっかりしなよ。あんたたちまでとりこまれてどうするのさ!」
と啖呵を切ったナナリーだったが、とジューダス・・・リオンの方に振り返ると、なんともできそうにない、とため息をついた。
リオンの姿に強制的になったジューダス・・・もといリオンは、慣れない酒をマリアンに持たされ、顔をしかめながらの隣に座っていた。
バルックやヒューゴ、イレーヌと騒ぐだけ騒ぎ、ジョニーと絡んだあと、はジュースをのみながらほっとため息をついた。
「桜、綺麗だね〜」
「・・・」
「また、みんなでこうやって花見できたね」
「・・・いい加減にしろ」
のんびりと話すに、リオンが唸るように低い声で言葉を投げた。
「いつまでこんな茶番劇を続ける気だ。いくら現実に近くても、これは現実ではない。エルレインに見せられている、単なる夢なんだ」
「・・・・」
「いい加減、目を」
「桜、どうしてこんな風に綺麗に咲けるんだろうね」
「おい・・・」
話を遮って喋りだしたに、リオンは不機嫌に顔をしかめながらつっこんだ。それでもは桜から目を離さず、悲しそうにじっと見つめていた。
「こんなに綺麗に咲くのに、咲けるのはほんの何週間だけで。それでも、堂々腕広げて、ずっとずっと花をつけて。散る時なんて・・・まるで、未練なんて無いみたいに花を散らせる。・・・俺には、そんな生き方到底できないよ」
「お前・・・・もしかして、全部わかって」
リオンが全て言い終わる前に、はぱっと手で口を塞いだ。
「言っちゃダメだよ。・・・・っつっても、もう無理か。そうだね、そろそろ潮時だ。・・・さぁてみんな、もうお開きだよ」
リオンの口から手を離すと、は立ち上がって手をぱんぱんと叩いた。ルーティたちは「え〜〜!!」とブーイングだ。
「え、えー?って・・・そうだね、じゃあ・・・二次会やりたい人は、ここで残って飲め!」
「いやっほう!そうこなくっちゃ!」
「ルーティ、お前まだ飲む気か?」
「なんだスタン。お前結構弱いんだな」
「む、まだまだいけるぞ!マリアンさん!お酒追加お願いします!」
の言葉にいえー!と手をあげたルーティたちは、さっそく飲みなおしだと騒ぎ始めた。意地をはるスタンの行動に、カイルたちは苦笑いだ。
とりあえず色々と世話をやきたい人々を置いて、たちはイレーヌの庭から離れた。庭以外は、すでに真っ暗な闇だ。
「みんな、付き合ってくれてありがとー!」
「気にスンナ!」
が手をふりながら声をかけると、まっさきにジョニーが手を振り替えしてきた。
全員が笑いながら手を振り替えしてきたのを見てにっこり笑うと、はふう、とため息をついた。
「まったく、わかっているなら最初からこうしろ!」
「いいじゃん、折角用意してもらった夢、楽しみたかったんだから」
と、もうすっかりと戻ってしまったジューダスにがふてくされながら返事を返した。
カイルたちから「わかってたの?!」とつっこみを受けていると、急に、パッと目の前が光り始めた。
「・・・ああ、過去の思い出ぽろぽろですか」
「なんだそれは」
「俺のはどう映るのかなー?ジューダスは自分でやっただろ?ナナリーのは思い出すだけだったし。カイルたちみたいに流れるのかな?」
と、が呑気に首をかしげていると、急に目の前に洞窟が広がった。
『リオ・・・シャ・・・・ル・・・・・・・!水・・・・・・にげ・・・・・』
『なにを言っているんだ?動けもしないお前に何が出来る』
『みん・・・・な・・・・・リオ・・・・・助け・・・・・・・!!』
『や・・・だ・・・・!!リオ・・・・!!ル・・・ティ・・・・・・!!』
背を向けるリオンの残像が流れると共に、頭の中に急に流れ出した変な感覚に、思わずカイルたちは頭を抱えた。
「な、なに、これ?!」
「もしかして・・・の、感情?!」
「うっわー!恥ずーー!!オイ性質悪ぃぞエルレイン!!」
本人だけ平気なのか、だけは飄々とし、他全員膝をついていた。
『きっと世界を変えてみせるわ。だから待っててね』
『帰ってきたら、また皆で桜を見よう』
『じゃあね、』
『またな』
次に現れた残像は、ダイクロフトでのイレーヌとバルックだった。そのまま、目の前に現れた記憶は次に進んでいく。
『っ!バルッ・・・・ク、さん!!!死・・・・んじゃ、やだ・・・・!!』
『そんなことで・・・・ここまで・・?その・・身体で・・・?』
『ダメじゃないか・・・・。あそこにいれば・・・・安心だったのに・・・・・』
『愛してるよ・・・。私の・・・・可愛い・・・・娘・・・・』
『バルックさん!!』
『う・・・・あぁぁぁあああああああ!!』
「・・・こ・・れは・・・」
「バルックさんが、死んだとき。悲しかったんだね〜」
「悲しいなんて・・・ものじゃないわ。あまり、に悲しすぎて・・・」
どれほどの量の感情が入り込んできているのか、ジューダスすら顔を歪めている。リアラは小さくつぶやくと、涙を落とした。
『イレーヌ・・・さん・・・!!』
『・・・どうやってここまで!?あなたは動けなかったはずよ!?』
また場面が変わって、機械だらけの部屋。イレーヌの後ろには、青く広がる空と海が見える。はぐっと手を握った。
『悪い子。まってなさいって、言ったのに』
『でも・・・!!』
『ありがとう・・・』
「嫌だ・・・・」
目を瞑ってゆっくり笑うイレーヌの顔を見て、がぽつりとつぶやき、首を振った。
『大好きよ。だから・・・・・ごめんね』
やけに耳に響いた声は、どうやら仲間たちにも影響を与えたらしい。
「うぁああ・・!!」
「な・・・んだ、これ・・・!?耐え切れね・・・」
「ご、ごめん!みんながんばって!」
弱音を吐いたロニに、今回はさすがに渇を入れられそうにないナナリーに変わってが謝った。
そうしているあいだにも、場面は、また次のところへ進んでいた。
飛行竜の子供の破片を集め、座り込む。次はルーティたちだった。
『ルーティ・・・お前だけは・・・・精一杯、生きてくれ・・・愛する・・・娘よ・・』
『お父さん!はっきりいってよ!!どうしたのよ・・!なんで・・・なんでこんなことしたのよ!!』
泣き崩れるルーティを始めてみたカイルとロニ、ジューダスは、それだけで苦しそうだった。
その後場面はまた移る。そら、海の中と続き、船の上に座ってジョニーと話をしたあとだった。
『・・・・・・・』
『リ・・・オン・・・?』
ダイクロフトの中、といってもカイルたちは見たことも無いが。とても生きているとは思えないリオンが、シャルティエを、の体に突き刺していた。
ジューダスはそれを見て大きく目を開くと、それから何か言いたそうにすぐにの方に振り向いた。
はとくに気にした様子もなく、続きを見ている。
そしてそのままは投げられ、ミクトランにキャッチされると、そのまま奥に運ばれていった。
横たわった後は、スタンたちの壮絶な戦いが目の前で繰り広げられる。カイルたちは息をするのも忘れてそれを見ていたが、は只一人、無表情にその映像を眺めていた。
きた、と感じて、は一度目を閉じた。
開くと目の前には、腕を斬りおとされたミクトランと、無表情の自分がいる。
『何故・・・・・・!何故だ・・・!・・・!!』
『さぁね。自分でもよくわかんないよ』
妙に冷めた声が響く。今にもあふれ出しそうな感情に、カイルたちは片手で頭をぐっと押しながらその様子を見ていた。
『・・・私を、斬るのか』
『うん。今はスタンたちを助けたい。大好きな人たちが地上に多くいすぎた』
ミクトランの言葉に頷くと、はソーディアンベルセリオスを両手で持ち、走り出した。
ミクトランに近づき、剣を振り上げた。瞬間―――
声は流れなかった。感情も頭の中に流れはしなかった。ただ、静かにミクトランが倒れていく。
『こうなるなら、あのとき断ってくれれば良かったのに・・・』
『こんなことしなければ、あの時の質問に”うん”って答えたのに』
『そういうことは・・・・もっと早く言って欲しかったな・・・・』
このときほど、おそらく自分の中に何もなかったときはなかっただろうと、は密かに思い返す。
ミクトランとの姿が薄らいだ瞬間、カイルたちはまた酷い頭痛に悩まされたが、とりあえず立ち直ると、それからすぐに「なんだったんだ、今のは?!」と騒ぎ始めた。
「えーっと、俺の過去?」
ついでに感情もな、と眉を潜めながらつっこんできたジューダスとなんてやっかいな!と、騒いでいたのだが、記憶にはまだ続きがあった。
『・・・このバカ』
急に聞こえてきたの声に、本人までもが驚いて振り向いた。
ソーディアンたちがささり、鬱陶しいくらい光り輝く神の眼の前で、怖いくらい青い肌をしたリオンを抱きかかえるがいた。
『ったくこの坊ちゃんは。一言何か言ってけよ・・・。・・・・・・違うね、ごめん・・・ゴメン、一人で死なせて・・・』
怒ったようにしかめていた顔をふっと緩めると、はぎゅっとリオンをだきしめる。
ジューダスは大きく目を見開くと、手にぐっと力を入れた。
『今度は・・・一緒にいるから・・・・』
がつぶやいた後すぐ、神の眼が光り始めた。先程よりもさらに強くなった光は、二人を包んで消えていった。
これで、本当に記憶が終わったようだった。
は一人首をかしげていたが、ジューダス以外の仲間たちはそれぞれ顔を見合わせながらほっとため息をついた。
「な、なんか壮絶だった・・・・思い出が一気に全部頭んなかに流れてくるような・・・」
「ホント・・・。っていうか、あんた、こっちじゃもう死んで・・・?」
ナナリーの質問に、はしばらく目を泳がせると「うん、まあ」と答えた。
「死んで異世界に戻ったから、きっと、そういう循環なんだと思う・・・多分」
「たよりないな」
ぼーっと固まっていたジューダスが、やっと会話に参加してきた。フン、とジューダスが嘲笑していると、笑っていたが、急に表情をこわばらせた。
「・・・・ミクトラン」
「!!?」
言うなり、は走り出した。驚いたジューダスは後ろを振り向き、そしてさらに驚いた。先ほど映像に出ていたはずの、ミクトランがいる。
は走って飛びつくと、ぎゅっと腕を回した。ミクトランもしっかりと受け止めている。
話しに聞いていたミクトランと、今目の前にいるミクトランのあまりの違いに、ロニがジューダスの肩をトントンと叩いて耳打ちしてきた。
「なあ・・・あれがミクトランか?」
「さあ・・・。あいつの記憶の中にも出てきていたが、僕は実際にあったことは・・・・」
「、久しぶりだね」
ジューダスが首をふりながらロニと様子を眺めていると、ミクトランが嬉しそうにに話しかけた。は声もでないのか、無言のまま頷いた。
「いつもの元気のよさもいいけど、こういうしおらしいのも可愛い―――ぐっ!」
「アホかいキサンはーーー!!」
呆れるほど顔を緩ませて変なことを言い出したミクトランにが「変態!」と肘鉄をお見舞いした。
ロニがおい、とつっこみをいれたが、ジューダスのほうは眉間にしわを寄せながら、ブツブツとなにやら文句を言っている。
「いや、折角会えたのに楽しく無いのは寂しいなと思って」
「そんな盛り上げ方ありかよ」
「君がガラでもなく沈んでるからいけないんじゃないか」
「フン!沈んでるわけじゃないさ!様の歌と踊りを見て腰抜かすんじゃないザマスわヨ!!」
ミクトランのつっこみにぷい、とそっぽを向きながら冗談で返すと、はいきなり目の前にマイクをとりだしパッと掴んだ。
同じくミクトランの目の前にもマイクが現れ、首をかしげながらマイクを持ったミクトランとじっと目を合わせると、はにやりと笑った。
「俺の乗りについてこれるか!」
「フン、まだまだいけるさ」
言うなり、二人はパッと背中合わせになった。
「「君が愛の花僕が恋の花時をと〜らえてゆれーてーーー♪」」
急に歌って踊りだした二人に、ロニやカイルたちはドッと転んだ。
格好いいのだが、マヌケだ。あまりにもマヌケだ。
「なあ、ジューダス。あれは本っっっっっっっっっっ当に天上王ミクトランか?!」
「僕もかなり信じたくないが、あのノリ、バカさ加減、ベタ惚れ具合からいって間違いなく世界を恐怖に陥れた暴君、天上王ミクトランだ」
ロニが思い切り怪しみつつジューダスに問いかけると、ジューダスは思い切り顔をしかめながらちゃんと説明を返した。
振り付けまで完璧にこなし、歌い終わった二人は、くるりと振り向くと顔をあわせてプッと笑い始めた。
「・・ップ・・・!あっはははははははははははは!!!お前最っ高ー!!よくわかったね、俺があれやりたがってたの!!」
「そりゃあ、毎日君の事を見てたからな」
大笑いしながら問いかけてきたに、ミクトランは同じく笑いながら、恐ろしいことをさらりと言ってきた。
はあははと笑っていた口をとめると、「なにーーー!!?」と、今度は大声で叫んだ。
「て、て、て、てことは・・・」
「ああ、全部見てたよ。なんといっても幽霊とかいうものになったのかなんだかは知らないが、話しかけても全然気がつかないし」
残念そうに話すミクトランの前で、はさっと血の気を引かせた。
ミクトランがの反応を見てくすくす笑っていると、は「なんだよ・・」といいながらため息をついた。
「結局意味ないんじゃんー」
「なにがだい?」
やる気を全て外に流しだすような声をだしながら、はミクトランにこつんと頭をあてて寄りかかった。ミクトランはまだ笑っている。
「・・・。えーっと、あのこと・・・。ご、ごめ」
「いい。言わなくて。全部分かってる」
謝ろうとしたの言葉を遮ると、ミクトランはゆっくり腕を回してを抱き寄せた。
「泣いてくれたんだろう?私のために」
「・・・なんで」
「よく見てたから。結構たくさん、泣かせてしまったようだね」
「・・・うっさい」
うぬぼれんな、と小さな声で言っただったが、耳まで真っ赤になっているのを見て、ミクトランはまたくすりと笑みをこぼした。
離れたところから見ているジューダスは、なんだか気に入らない様子だ。
「それにしてもよかった。夢にすらでてこれなかったから、このまま会えないものかと思った」
「俺も。ちょっと期待してたのに。・・・ていうか、なんでお前がここに出て来るんだ?お前も夢か?」
「それは否定したいね。まず間違いなく、彼らもそういうと思う」
ミクトランが後ろを指差し、それを目で追ったは、あまりの驚きに言葉をうしなった。
「イレーヌさん・・・バルックさん!?」
二人が立って、こちらに笑いかけてきてくれている。だがどうやら近づいても、触れもしなければ話せもしないようだ。
「イレーヌさん・・・バルックさん・・・・ていうか、スタン」
『遅いし!』
やっと気付いてもらえたスタンは、思わず突っ込みを入れた。向こうではカイルたちが首をかしげている。
泣きそうな声で言葉を話すに3人とも苦笑いすると、イレーヌとバルックがそれぞれ抱きついてきた。感触は、なかったが。
「会えた感想は?」
「・・・めっちゃ嬉しい」
目を瞑りながら言うに、ミクトランはわかりきった質問をした。微笑みながら返事を返してきたに、今度はスタンが声をかけてきた。
『あのー、・・・ありがと。久しぶりにカイルたちに触れて、嬉しかった。ルーティにもみんなにも会えたし』
「そりゃあ、よかった」
頬を掻きながら言ってくるスタンに、はにっこり笑みを送った。スタンも同じく笑い返してくると、ミクトランが「時間だ」と辺りを見回した。
「最後に・・・」
ミクトランはぎゅっとを抱きしめた。なんというかここまでくるとアメリカのスキンシップ状態だ。
もそれに返すようにぎゅーっと抱きつくと、後ろからジューダスに「もう時間だぞ」と声をかけられ、残念そうに離れた。
「ね、ミクトラン。最後に」
「?」
悪戯っぽく笑うに首をかしげたミクトランは、「ちょっと背、低くして」といわれて素直に顔を低くした。
「っ!」
「ちょっとだけだけど、ね。そんじゃ!」
当てるだけのキスをすると、は手を上げてさーっとカイルたちのところに戻っていった。ミクトランははぁーっとため息をつきながら元の体制にもどり、苦笑いしながらの背中を見送っている。後ろで見ていたカイルたちは、驚きのあまり固まっている。
「じゃあね!」
リアラの力で消える寸前、が手を振りながらお別れの挨拶をすると、4人とも手を振り替えしてきた。
「よかったな」
不機嫌な顔をしながらそういってくるジューダスに、は首をかしげたが、すぐ、「うん!」と元気よく頷いた。
そんなの反応にすらため息をつくと、ジューダスは段々と目の前が見えなくなるほどの光に従って、大人しく目を閉じた。
続く
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いやー。アホっすか自分。(つっこみどころが万歳過ぎてつっこむきにもなれず)
ていうかミクトランとそういうことするのいい加減にしようよ。ね、嫌いな人もいるわけだしさ。うん・・・分かってるんですけどね。
分かってるけど好きなんだーー!!(所詮物語なんて作者の趣味/撲殺)
ていうか成績送られないからってテスト前くらい勉強しようや、自分(本当だよ)おかげで文がめちゃくちゃだよ、自分(本当だよ)
・・・・。こんなの読んで下さった方、本当にすみませんありがとうございました!!